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スプレッドとは?
スプレッド(spread)とは、直訳すると「広がり」といった意味の通り、売値(Bid)と買値(Ask)の価格差を指します。
FX取引では常に、通貨を売るときの値段「売値」と通貨を買う時の値段「買値」の2つの為替レートが提供されています。この売値(Bid)と買値(Ask)の価格差がFXにおける実質的な取引コストとなり、トレーダーには非常にわかりずらくしています。国内FX業者の多くは取引手数料が無料です。しかし、取引手数料とは別に、スプレッド幅が実質的な取引コストになります。つまりスプレッドの価格差は取引の損益にも大きく影響してくるのです。
FX業者の取引コストが高い、安いといった比較は手数料だけではなく、「スプレッドが広い」「スプレッドが狭い」といった形で表現され、「スプレッドが広い」FX業者は取引コストが高く、「スプレッドが狭い」業者は取引コストが安いといった比較になります。
スプレッドの単位は「銭」と「pips」の2種類あります。
ドル/円(USD/JPY)など、通貨ペアに日本円が含まれる場合は「銭」を使用します。
例えば、ドル/円(USD/JPY)の売値と買値の価格が「100.00円-100.02円」で提示されていたとしたら、その差額「2銭(=0.02円)」がスプレッドになります。仮にドル/円を1Lot(=1万通貨)取引した場合には200円(=0.02円×10,000)の取引コストが発生する計算となります。
また、ユーロ/英ポンド(EUR/GBP)など、日本円以外の通貨ペアには「pips」を使用します。
例えば、ユーロ/ドル(EUR/USD)の売値と買値の価格が1ユーロあたり「1.14030ドル―1.14050ドル」で提示されていたとしたら、その差額「2 pips(=0.0002ドル)」がスプレッドになります。
スプレッドは狭いほうがいい?
FXでは、スプレッドが狭いほうがトレーダーにとって取引は有利になります。
売値と買値の差額が小さいほうが利益を狙いやすいということになります。
スプレッドは通貨ペアによって異なりますし、FX業者によっても異なります。
スプレッドの「原則固定」とは?
スプレッドは同じFX業者の同じ通貨ペアであっても変動するものですが、FX業者が通貨ペアごとに定めているスプレッドを固定してレートを提供することを「原則固定」と言います。スプレッドが小刻みに拡大したり縮小したりといった具合に変動すると、お客様が取引しづらいため、原則固定にするFX業者が多くなっています。
スプレッドが原則固定だと投資家はスプレッドの拡大縮小により毎回取引コストが異なるということがなくなります。そのため、投資家は取引する通貨ペアの取引コストをあらかじめ把握したうえで取引をすることが可能となります。
「原則固定」には例外がある
どのようなときに「例外」が起きるのでしょうか。大きく分けて3つのパターンで例外が発生します。
1つ目は、震災などの天変地異や政変、大企業の倒産など市場に大きな影響を与える事象が発生し、相場が急変した場合。
2つ目は、米雇用統計や政策金利の発表など重要な経済指標の結果発表のときに、相場が急変した場合。
3つ目は国内外の金融市場の休場日や、当社の営業休日明けのマーケットオープン時やマーケットクローズ間際など市場の流動性が低下している時間帯です。これらの時は、スプレッドが広がりやすいということを念頭において取引する、もしくは取引を手控えるのが良いでしょう。
取引手数料の無料に騙されるな!
FX業者は「取引手数料が無料」というところを強調して宣伝していますが、トレーダーが見落としてはいけないものがスプレッドの価格差です。とくに国内FX業者は原則固定の例外が多すぎギル気がします。
例外時にせっかく利益を確定したはずが、スリップして約定せず莫大なスプレッド手数料が取られて利益がすべて飛んでしまった。損失を限定したくて損切りしたが、スリップして約定せず莫大なスプレッド手数料が取られて更に損失が拡大したということをよく耳にします。
海外FX業者のスプレッド事情
海外FX業者のスプレッドは原則固定スプレッドではなく、変動制スプレッドのため国内FX業者のスプレッドよりも広くなることが一般的です。広いといっても1pips~3pips程度ですのでスキャルピングをしているトレーダー以外にはあまり損益に影響しないレベルです。